HPE Gen10 Server

HPE Gen10サーバープラットフォームは、セキュリティの強化に加え、ハイブリッドITの実現に不可欠なアジリティと柔軟な経済性を実現します。

昨今、デジタルトランスフォーメーションを成功させ、いかに新しい価値を生み出せるかが企業の課題となっています。

HPEは、世界初の「Silicon Root of Trust(シリコンレベルの信頼性)」を採用した“世界標準の安心サーバー”の「HPE Gen10 サーバープラットフォーム」を、その実現と加速に不可欠な新世代のプラットフォームとしてご提供します。

世界標準の安心サーバー

今日、イノベーションが従来の常識を次々と変えていく中、これを支える情報テクノロジーもまた大きな進化を遂げています。 しかし、その進化とともに、セキュリティリスクは複雑化・巧妙化するだけでなく、ハードウェアそのものにおよぶほど深化しています。

ハードウェアの各コンポーネントが高機能化することによって、そのファームウェアは脆弱性やセキュリティホールといったセキュリティリスクを生み出しました。改ざんされたファームウェアはOSが起動する前に動くため、OSでセキュリティを制御したり、感染したマルウェアをセキュリティソフトで駆除することはできません。従来の仕組みでは、守りきれない潜在的なリスクが存在するのです。

世界初の「Silicon Root of Trust (シリコンレベルの信頼性)」

HPEは、こうした新たに顕在化しつつある問題に向け、世界初の「Silicon Root of Trust( シリコンレベルの信頼性)」を採用した“世界標準の安心サーバー”の「HPE Gen10 サーバー プラットフォーム( 以下、HPE Gen10 サーバー)」を提供します。これは、“世界標準”のサーバーを提供するHPEだからこそ、取り組まなければならなかった根本的な問題の解決なのです。

「Silicon Root of Trust」とは、シリコンレベルで埋め込まれた不変のセキュアロジックが各種ファームウェアの健全性を証明する、従来にない新しい仕組みです。今回第5世代にまで進化した管理チップである「iLO 5」が、OS起動時に必要な数々のファームウェアに改ざんのないことを認証し、安全にサーバーを立ち上げます。万が一システム運用中にファームウェアが改ざんされた場合にも、iLO 5にはオンラインで改ざんを検知し健全であることが証明された状態にまで復元する機能も備えているため、安心してサーバーをご利用し続けることができます。

また、iLO 5は設計およびハードウェアからファームウェアまでの開発を自社でおこないその生産プロセスを完全に管理することにより、サーバーの製造から出荷までの保護を実現しています。

HPE ProLiant Gen10の主な特長

セキュリティ

HPE Gen10 サーバーは、「Silicon Root of Trust」の他にも安心してご利用いただくための様々な機能を実装しています。

セキュリティ標準と暗号化プロトコルに準拠

HPE Gen10 サーバーは、連邦情報処理規格(FIPS)、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)、PCIデータセキュリティスタンダード(PCI DSS:クレジットカードのデータセキュリティ標準)やコモンクライテリアなど、複数のセキュリティ標準と暗号化プロトコルに準拠しています。4段階のセキュリティモードを提供しており、iLOライセンスをご用意いただくことで、お客様の要件に合わせた最適な暗号化の環境を設定できます。

UEFIセキュアブート

UEFIセキュアブートは、署名のあるファームウェアコンポーネント、UEFIアプリケーションやOSブートローダーのみをブートプロセス中に実行する機能です。UEFIセキュアブートでは、iLO 5やUEFIファームウェア以外のファームウェアを確認します。

二要素認証

HPE Gen10 サーバーは、KerberosやCommon Access Card(CAC) プロトコルを利用した二要素認証に対応しており、アメリカ防衛情報システム局(DISA)やアメリカ国家安全保障局(NSA)などのセキュリティ基準にも適合する、高い機密性が求められるシステムの要件にも最適です。

物理的なセキュリティ

HPE Gen10 サーバーは、その他セキュリティ機能にも対応しています。デジタル証明書を格納するトラステッドプラットフォームモジュール(TPM)は1.2および2.0に対応しています。また、筐体のフタの開閉を検知・記録するシャーシ侵入検知スイッチも用意しており、搬入中などにシャーシへの侵入があった場合にまで備えています。

アジリティ

HPE Gen10 サーバーでは、管理機能や拡張性がより強化され、ワークロードに合わせた環境を容易に導入することが可能となりました。

HPE Intelligent System Tuning
(ワークロード自働設定機能)

HPE Gen10 サーバーの新機能「HPE Intelligent System Tuning(ワークロード自働設定機能)」は、ワークロードごとに最適なハードウェア設定を容易におこなうことができる3つの機能を提供します。

「Workload Matching(ワークロード最適設定機能)」では、ワークロード毎のシステム設定を「推奨設定テンプレート」を選択するだけで最適化するものです。仮想化基盤向けのチューニングから、省電力設定やHPCクラスターなど、HPEのグローバルでの実績とノウハウに基づく10パターン以上のテンプレートを用意しています。

また、「Jitter Smoothing(CPU安定化機能)」や「Core Boosting(CPUブー
スト機能)」といった性能を最適化する機能も提供します。

利便性の強化

HPE Gen10 サーバーに搭載する管理チップ「iLO 5」そのものを強化しており、利便性がさらに向上しています。たとえば、処理性能は2倍になり、サーバー起動時間を大幅に短縮しています。また、ユーザーインターフェイスも見直し、操作性も向上しています。

HPE Scalable Persistent Memory

HPE Gen10 サーバーでは、従来から提供していたNVDIMM(不揮発性DIMM)に加え、「HPE Scalable Persistent Memory」を提供予定です。

これは、汎用的なDRAMにバッテリーを組み合わせることで、揮発する前にデータを保護するパッケージ製品で、Persistent Memory(不揮発性メモリ)として1TBという大容量を利用できます。

 

経済性

HPE Gen10 サーバーでは、その導入に柔軟性を持たせたサービスを提供しており、オンプレミスとクラウドの「いいとこ取り」が可能です。

たとえば、「HPE フレキシブルキャパシティ」を利用することで、オンプレミスのサーバーでもクラウドライクに使える従量制・月額料金で使うことができます。予備のリソースを無償で用意しておき、必要になった時点で即座にこれを利用開始することも可能です。

自働管理

HPE Gen10 サーバーでは、前世代の管理チップより完成された“自働管理”を引き続きご利用いただくことができます。リモート管理・電力管理だけでなく、サーバーの導入、運用(監視)、保守といったライフサイクル全般において、様々な機能が提供されています。

HPE Intelligent Provisioning
(自働セットアップ機能)

iLO 5上にセットアップに必要なツール類をすべて格納しており、F10キーを押すだけで自働セットアップがおこなえる機能です。

基本的なセットアップをわずか数分で完了でき、OSインストールやファームウェアの更新、アレイの構成や管理など、サーバーを使い始めるまでに必要な手順の大半を自働化できます。

HPE Gen10 サーバーからはさらにサーバー起動時だけでなく、iLO 5のインターフェイスから起動できるようになり、常にサーバーのハードウェア設定ができるようになっています。

HPE iLO Federation(サーバー連携機能)

iLO 5同士が連携し、1000台/10グループまでのデバイスのハードウェア管理、電源ON/OFF、仮想メディアの読み込み、ファームウェアの一括管理が可能になります。

iLO 5同士が自働で通信し合い適時最新の情報に更新するので、専用の管理サーバーは必要なく、どのサーバーからでもおこなうことができます。

HPE Insight Online(オンライン管理機能)

HPE Insight Onlineは、運用・保守に必要な情報をクラウド上で管理するダッシュボードです。お客様は、いつでも、どこからでも、タブレットやスマートデバイスからも、サーバーの情報をオンラインで確認することができます。

ダッシュ
ボード上では、サーバーの稼働状況から構成情報や資産管理など、様々な情報にアクセスできます。

RESTful API(業界標準API)

業界標準のAPIのRESTful APIを提供します。RESTful APIに準拠したソフトウェアからHPE Gen10 サーバー管理が可能となり、お客様の管理効率が向上します。

RESTful APIによって、RESTfulAPIに準拠したサーバーや、管理ツールを統合でき、サーバー管理をさらにシンプル化できます。接続は、RESTful APIに対応した簡単なスクリプトでできるため、導入自体も難しくはありません。

HPE Active Health System
(フライトレコーダー機能)

サーバーの電源ケーブルを接続すると同時に、自働的に1,600を超えるシステムパラメーターを監視し、iLO 5内にログを記録することができます。様々なシステム内の詳細な変化が全てログとして残り、問題発生時にサポートベンダーへ解決の手がかりを提供するとともに、根本原因の特定や対策立案も容易になります。

またHPE Gen10 サーバーからはアクティブヘルスシステムビューアという専用ツールで、HPEのサポート担当を介さず自己診断がおこなえるようになっています。

HPE Agentless Management
(エージェントレス監視機能)

iLO 5単体でファン、内蔵ストレージ、パワーサプライなどの主要な内部サーバーコンポーネントの障害を監視し、SNMPトラップやメールによる障害通知をおこなうことができます。

サーバーOS上に監視エージェントをインストールせず、ソフトウェアに依存することなく、システム監視が可能です。

HPE Intelligent System Tuning
(ワークロード自働設定機能)

ワークロードごとに最適なハードウェア設定を容易におこなうことができる3つの機能を提供します。

HPE Insight Onlineダイレクトコネクト(通報機能)

サーバーのディスクやメモリのエラー、CPUやファンなどハードウェアの不調を自働検知し、iLO 5が日本ヒューレット・パッカードのサポートセンターに通報する機能です。

通報により速やかに保守部品が出荷され、その到着に合わせて
保守サポートが駆けつけることで、サービス停止やデータ損失といった深刻な状況に陥る前に、問題を解決します。

 

次世代インフラ統合管理ソフトウェア

HPE OneView

ITサービスデリバリを迅速化するために組織が求めているのは、ワークフローが自動化された、よりシンプルで効率的なITインフラストラクチャです。

HPE OneViewは、ソフトウェアインテリジェンス機能が組み込まれた、お客様に最適なインフラストラクチャ自動化エンジンです。 コンピュート、ストレージ、ファブリックにまたがるプロビジョニングとライフサイクル管理を効率化し、IT担当者がユニファイドAPIを介してプログラミングによってリソースを制御できます。

HPE OneViewは、インフラストラクチャをわずか1行のコードで構成、監視、更新、再利用できるため、IT部門は変化し続けるアプリケーションニーズにより効果的に対応できます。

製品ラインナップ

HPE ProLiant DL360 Gen10

マルチワークロードに対応する最高水準1Uサーバー

  • 最大28コアの高性能インテル® Xeon® プロセッサー・スケーラブル・ファミリーを最大2基搭載
  • 24DIMMスロットに最大1.5TBメモリ実装可能、大容量・不揮発性DIMMに対応
  • SFFを最大10ドライブ/ LFFを最大4ドライブ搭載可能な大容量の内蔵ストレージ、NVMeを最大10ドライブ搭載可能
  • PCIe×3、NIC専用×1、Smartアレイ専用×1の拡張スロット

HPE ProLiant DL380 Gen10

マルチワークロードに対応する2Uフラグシップサーバー

  • 最大28コアの高性能インテル® Xeon® プロセッサー・スケーラブル・ファミリーを最大2基搭載
  • 24DIMMスロットに最大1.5TBメモリ実装可能、大容量・不揮発性DIMMおよびHPE Scalable Persistent Memoryに対応予定
  • SFFを最大30ドライブ/LFFを最大19ドライブ搭載可能な大容量の内蔵ストレージNVMeを最大20ドライブ搭載可能
  • PCIe×8、NIC専用×1、Smartアレイ専用×1の拡張スロット

HPE ProLiant DL560 Gen10

ビジネスクリティカルなワークロードに最適な4ソケットサーバー

  • 最大28コアの高性能インテル® Xeon® プロセッサー・スケーラブル・ファミリーを最大4基搭載
  • 48DIMMスロットに最大3TBメモリ実装可能、大容量・不揮発性DIMMに対応
  • SFFを最大24ドライブ搭載可能な大容量の内蔵ストレージNVMeを最大12ドライブ搭載可能
  • PCIe×3、NIC専用×1、Smartアレイ専用×1の拡張スロット

HPE ProLiant BL460c Gen10

集約度と拡張性を高い次元で両立するブレードサーバー

  • 最大26コアの高性能インテル® Xeon® プロセッサー・スケーラブル・ファミリーを2基搭載可能
  • 16DIMMスロットに最大1TBメモリ実装可能、大容量・不揮発性DIMMに対応
  • 20G bps 対応のコンバージドネットワークアダプター(CNA) 実装で高速な統合ネットワークを実現
  • ハーフハイトブレードにより、10Uのc7000エンクロージャーに16台、6Uのc3000エンクロージャーに8台搭載可能
  • PCIメザニンスロット×2、Flexible LOM×1の拡張スロット

HPE Apollo 6000 Gen10

スケールアウト用途に求められる効率性が高められた高密度サーバー

  • 12Uシャーシに24ノードのHPE ProLiant XL230k Gen10を搭載
  • 最大28コアの高性能インテル® Xeon® プロセッサー・スケーラブル・ファミリーを最大2基搭載
  • 16DIMMスロットに最大1TBメモリ実装可能
  • IB/OPA専用、PCIe x16メザニンスロット×2、PCIe x8スロット×1、PCIe x16スロット×1の拡張スロット

 

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